ばさしの走り書き

シャニマスのこととか書きます

【シャニマス】アビリティとステータスのあれこれ

 こんにちは、ばさしです。

今回はLP編が新コンテンツ・フェスツアーズ向けの育成シナリオであったということでグレフェス・コラボフェスではまだまだ現役となることが決まったG.R.A.D.編。そのアビリティとステータスの関係について今更ですが少し書いていこうかと思います。

とはいっても私自身がグレフェスを始めたばかりの頃に考えたことが中心になるのでかなりフツーのことばかりになると思います。まぁ備忘録がてら。

 アビリティについて

まずは一応G.R.A.D.編で取得できるアビリティについて少し説明しておきます。知っとるわ!という場合は読み飛ばしちゃってください。

G.R.A.D.編で取ることのできるアビリティは大きく①適正系②アピールUP系③上限系④その他の4種類があります(その他は種類か…?)。順に少し見ていきましょう。

①適正系

 ○○適正とつくものとオールラウンダー(以下オルラン)が該当します。アイドルを配置したときのポジションボーナスを強化するアビリティで、基本的にはLeとCe、そしてユニットの特化ステータスのポジションが持っていれば大丈夫です(Leはパッシブ発動率の補正も上がります)。他のポジションはあるに越したことはないですがそれよりはPRによって後述の上限を取りに行った方がいいですね。

 ユニットボーナスはかかっているとして適正系なしステータス1000とCe適正○◎オルラン○◎のステータス850が同じと考えるとシンプルに強力。

②アピールUP系

 アピールUP(思い出高/低)、スロースターター(以下スロスタ)、スタートダッシュ(以下スタダ)、(アイドル)との絆(、パーフェクトリィ)が該当。アピール値UPと見慣れない表記がされていますが、要するにVoDaViUPが常に全員にかかった状態となるぶっこわれスキルで、これがG.R.A.D.ほぼ一択となった元凶です。パーフェクトリィは表記が異なりますが取得者が今のところ存在しないので挙動が違うかどうかは不明です。上昇値(%)は以下の通り。

思い出高: 2+(思い出ゲージ割合)\times 8

思い出低: 20-(思い出ゲージ割合)\times 16

スロスタ: \dfrac{20}{9}+(ターン数)\times \dfrac {16}{9}

スタダ: \dfrac{98}{9}-(ターン数)\times \dfrac {8}{9}

思い出高+低: 22-(思い出ゲージ割合)\times 8

スロスタ+スタダ: \dfrac {118}{9}+(ターン数) \times \dfrac {8}{9}

※ターン数カウントは10ターンまで

大体アピールUP4種で一人当たり28~44%のバフが乗るので絆も合わせると合計200%前後のバフが常に乗ることになります。やばい。

③上限系

 見ての通り○○上限+、○○上限++、○○上限+++が該当。これらのアビリティはPRを行うことで当該ブロックのファン満足度を30%、60%、100%まで上げることで解放されます。PRで一度に大きく満足度を上げるには同種のひらめきを多く集めることが重要なので見た目より取得難易度は高いです。

④その他

 その他のアビリティです。ルールや環境、編成のコンセプトによって何を取るか等は変わります。ここでは説明は割愛。

 

 長々と説明を書いてきましたが、要するに基本的には思い出高低とスロスタスタダは全員で絆も取れるだけ、LeCeと特化担当は適正オルランを取りましょうねってことです。

 

アビリティとステータスの問題

 ここからが本題です。実際にサポート編成を組んでみるとこのアイドルを編成すれば絆を取れるけど別のアイドルの方が上限は高くなる、これはどっちにするべきなんだ?ということが割とよくあると思います。ということでどういった条件ならステータスを優先した方が強力になるのか、絆を取る場合をベースにして考えてみましょう。

 まず、実際のアピールに使われる計算式は以下の通りです。(実際は小数の処理がありますがそれは今は問題ではないので省略しています)

 \alpha (1+\beta ) A M  ・・・①

 α:アピール基礎値、 (アピールするアイドルの編成時ステータス)\times 2 + \frac{それ以外のアイドルの編成時ステータスの合計}{2})

 \beta:アビリティやバフ、パッシブの総量

 A:アピール判定およびExcellent判定の積

 M:アピール倍率

まずはアピール倍率がかなり支配的であることがわかります。 \alpha は大きくは変動しづらいですし、 \beta はアビリティ分で2程度はある上アピールを少し変える程度ではパッシブの状況もあまり変動しないためです。バフ+追撃タイプの思い出よりも高倍率追撃の思い出アピールの方が強力なのはこのためですね。また、道中の火力を気にする場合などもまずは高倍率のアピールができるかを気にしたいということになりますね。

単色アピールにおけるアビリティとステータス

 さて、絆等を削ってステータスを上げた時に火力が上回る条件に付いて考えます。同一のアピールを打つことになりますから①式中A、Mは変化しません。したがって \alpha が少し上がって \beta が少し下がるという形になり、これによって全体の値が大きくなるか小さくなるかは \alpha , \beta および変化量の値によるというわけです。今回はアビ切りによって強くなる条件を考えたいので、以下のようにします。

 (\alpha+d\gamma\delta)(1+\beta-\epsilon) \geq \alpha (1+\beta)  ・・・②

 d:アピールするアイドルか否か、本人なら2で他のアイドルなら1/2

 \gamma :ポジションボーナスおよびユニットボーナス

 \delta:変化するステータスの量

 \epsilon:切るアビリティ等の効果値、絆なら0.05

実際にサポート編成を考えるときには \alpha ,d,\gamma,\delta,\epsilonは既知であることが多いので②を \betaの式にすれば、

 \beta \geq \left( \dfrac {\alpha}{d\gamma\delta}+1 \right) \epsilon -1  ・・・③

バフが一定以上ならばよいという形になるのはバフが強いほどその中の一定の数値を持つ絆の価値は下がるというイメージとも合致しますね。

また、一部の編成では気にしたいタイミングのパッシブ量がある程度わかっている時もありますから一応 \delta の式にすれば、

 \delta \geq \dfrac {\alpha\epsilon }{(1+\beta-\epsilon)d\gamma } ・・・④

となります。

 少し具体的な例で計算してみましょう。

Case1.担当ポジション本人のアピールと絆

 適正オルラン◎でアピール基礎値は11000、絆を1つ切ってステータスが50伸ばせる時どちらが本人のアピールで火力を出せるか?という場合で考えてみると、③式から

 \beta \geq \left( \dfrac {11000} {2 \times 2.6 \times 50}+1 \right ) \times 0.05 -1=1.165...

 \beta はアビリティの時点で2前後はあるのでこの場合はステータスを盛った方が強いアピールができるということになります。

Case2.思い出アピールにおける担当ポジションのステータスと絆(他のステータスは一旦無視)

 適正オルラン◎でCeの特化アピール基礎値が10000、絆を1つ切って特化担当のステータスが50伸ばせる時で考えてみると、(今は思い出アピールの非特化部分は小さいですし一旦無視します)

 \beta \geq \left( \dfrac{10000}{\dfrac{1}{2} \times 2.6 \times 50}+1 \right) \times 0.05-1=6.742...

アビリティ込みで675%以上バフがあればという具合ですね。背水系のパッシブがあれば、といったところでしょうか。

一応この \beta はアビリティを切らない場合の値であることに注意しましょう。

Case3.背水Da編成における非担当ポジションのステータスと絆

 ユニットボーナスのみの補正がかかる場合でCeのアピール基礎値が10000、思い出にはパッシブとバフとアビリティで合計900%乗るとして絆を一つ切るならどれだけステータスを伸ばせればよいか考えてみます。この場合は④式を使って、

 \delta \geq \dfrac {10000 \times 0.05}{(1+9-0.05)\times \dfrac{1}{2} \times 1.2}=83.75...

となり、84程度盛れれば絆を1つ切る価値ができるといった具合になります。

 

 

その他感謝祭産アイドルの採用やひらめき欠けありでスロスタないしスタダを切る育成等の計算も絆の部分を一人分のアピールUPや当該欠けアビリティにして同様に計算することもできます。

注意ですが、これらの式で産出される値はあくまで釣り合う時の値であるということです。丁度満たす程度では思い出の非特化ステータスにかかる絆分だけ火力が落ちたり、パッシブが乗った状態の思い出火力はやや出せてもアピール基礎値の低いアイドルの札等道中での火力が下がっていて総合的には火力減となったりすることがあるので単一のアピールだけでなく総合的な火力にも気を遣う必要があります。

許容できる札回しの中で基礎値が低くパッシブが微妙な時でも火力が上回れるよう計算してみるのも良いと思います。

 

多色アピールを考える

 突然ですが、皆さん多色アピールしてますか?まあイルミネや鐘恋鐘編成でなくても大体の方がしていると思います。そう、思い出アピールですね。先ほどまでは単色アピールにおけるアビリティとステータスについて考えてきましたが、アビリティはあくまで3色のバフです。それを少し切って特化ステータスを盛って少し特化の火力が上がったところでアビリティを切ることで生まれる非特化ステータスの火力減少によって総合的に火力が減少しては意味がありません。そこで、本節ではそちらにも少し考えを回してみましょう。

 まずは立式…といきたいのですが、①式と②式を見ください。まず②式のようなシンプルな形にできたのは単色アピール故倍率とexcellentの違いを考える必要がなかったためです。そのままで立式しようとするとどのようになるかというと、iを属性の添え字として、変動するステータスの属性を1とすると、

 \displaystyle(\alpha_1+d\gamma\delta)(1+\beta_1 -\epsilon)M_1 E_1+ \sum_{i=2}^{3}\alpha_i(1+\beta_i-\epsilon)M_iE_i  \geq \sum_{i=1}^{3} \alpha_i (1+\beta_i)M_i E_i  ・・・⑤

E_i A_iをアピール判定で割ったもの、つまりexcellent判定

と、少しごちゃごちゃとしてしまいます。

これでは取り回しが悪いのでどうにかして②のようなシンプルな形を目指していくことを考えましょう。

 多色がごちゃつく理由、それは情報が増えるからです。非特化のアピール基礎値が2つ、アピール倍率が3つにパッシブが2つ更にexcellentといった情報は単色の時にはなかったので当然ですね。そこで非特化アピールを特化アピールとの比較としてまとめます。

 \rho_i ≡ \dfrac {\alpha_i}{\alpha_1} \dfrac {M_i}{M_1}

として、⑤式に代入・整理すれば

 \displaystyle d\gamma\delta(1+\beta_1-\epsilon)E_1 \geq \alpha_1 \epsilon \sum_{i=1}^{3} \rho_i E_i

 \displaystyle E=\dfrac {1}{E_1} \sum_{i=1}^{3}\rho_i E_i ・・・⑥

と置けば、

 \beta_1 \geq (\dfrac {E\alpha_1}{d\gamma\delta}+1)\epsilon -1 ・・・⑦

E\alpha_1はすなわち非特化アピールも含めた火力を特化火力で表現したものなので③式の\alpha を置き換えたものが得られるのは納得がいきますね。

 \deltaの式でも表現しておくと、

 \delta \geq \dfrac {E\alpha_1\epsilon}{(1+\beta_1-\epsilon)d\gamma} ・・・⑧

となります。

 

 具体例として単色アピール編での具体例に少し条件を加えたものなどで計算してみましょう。

Case2-2. 思い出アピールにおける担当ポジションのステータスと絆

追加の条件としてCeの非特化アピール基礎値を1500と2000、非特化に乗るパッシブは無く思い出は倍率2.12倍に特化の5倍追撃がついているものとします。

⑥式から、 E=1.0521(特化方向),1.1489(1500の方向),1.1638(2000の方向)でそれによってそれぞれ \beta_1 \geq 7.143,7.888,8.002となり、いずれの方向についても単色で計算したときよりもバフの要求が高くなっています。これによって単色の時との間の値の場合には注意点として挙げたような特化の火力では多少上回れていても不一致の絆分の火力が上回り結果的に火力が落ちるといったことが引き起こされていることがわかります。

 

Case3-2.背水Da編成における非担当ポジションのステータスと絆

Case2-2と同様、追撃だけ6倍の仮定を置いて計算してみます(固定5倍はいないので一応)。

⑥式から、 E=1.0547(特化方向),1.1305(1500の方向),1.1436(2000の方向)となりますから、⑧式を用いれば \delta \geq 88.3,94.7,95.8 となり、こちらもCase2-2と同様のことが起こっていると言えます。

 

Case4.三極イルミネの思い出アピールにおけるDaでないポジションのステータスと絆

花風真乃の思い出におけるVi担当のViステータスを絆を切って伸ばすときについて考えてみます。

前提条件としてCeのアピール基礎値を5000(Vo)9500(Da)5000(Vi)、伸ばせるステータスを50、思い出の倍率を2.12倍とします。

⑥式から Eを求めると、E=6.095(Vo),8.19(Da),3.0475(Vi)となり、 したがって\beta_1 \geq 22.49(Vo),30.55(Da),10.77(Vi)となります。まあ絆の方が優先という結果ですね。それぞれの属性での火力がある分3色バフであるアビリティの価値は元々高いですし、逆にステータスや倍率からDa>>VoViであることからViのステータスの価値自体は一極の非特化よりはマシですが決して高くもない、ということですね。

多極編成については次回少し詳しく書いてみます。

 

おまけ:Ce以外の思い出レベルとアビリティ・ステータス

 たまにないですか?Ce以外の育成で何か急上昇は引いたもののステータスが伸び切らなかったり絆を取り損ねたりすること。私はたまにあります。そういう時に限って配置がひどかったりする時もあるんですよね。で、実際思い出5ってステータスやアビリティが少し欠けてても採用する価値があるのか気になりませんか?ということで最後におまけとしてCe以外の急上昇が思い出アピールにどの程度影響するのかを軽く解説して今回の記事を終わりにしようと思います。

 まずは思い出5でユニットの思い出アピールの倍率がどれくらい高くなるのか再確認していきましょう。思い出5の時にかかる補正は+0.075なのでこれは思い出アピールに3色0.15倍が加算されることになります。G.R.A.D.でありがちな思い出1では0、思い出2では0.02なので0.04倍と考えるとそれだけで0.1倍以上変わってくるということになりやはり強力に感じます。それでは実際どれほどなのか確認していきましょう。

 まずはステータス面でどう作用するか見てみます。⑤式を参考に\epsilon を取り除いてM_iに差分\Deltaを付け、d\gamma\deltaは減少分なのでマイナスにします。

P_i≡\dfrac{\alpha_i}{\alpha_1} \dfrac{1+\beta_i}{1+\beta_1} ・・・⑨

\displaystyle F≡\dfrac{1}{E_1} \sum_{i=1}^{3}E_iP_i

とすれば、

 \delta \leq \dfrac{2\Delta F\alpha_1}{(M_1+\Delta)\gamma} ・・・⑩

が得られます。( d=\dfrac{1}{2}は確定)

同様にしてアビリティ面から見てみると、

 \displaystyle \epsilon \leq \left( \dfrac {\sum_{i=1}^{3}\alpha_i(1+\beta_i)\Delta E_i}{\sum_{j=1}^{3}\alpha_j(M_j+ \Delta )E_j} \right) 

 \rho^{\prime}_i ≡ \dfrac {\alpha_i}{\alpha_1} \dfrac {M_i+\Delta}{M_1+\Delta}

と⑨を用いれば

 \displaystyle \epsilon \leq (1+\beta_1)\left(\dfrac {\Delta}{M_1+\Delta} \right) \left( \dfrac {\sum_{i=1}^{3}P_iE_i}{\sum_{j=1}^{3}\rho^{}\prime_jE_j} \right) ・・・⑪

 となります。

まず⑩からステータスの考察をします。読み取れることとしては、一極の場合大雑把に Fは1.1程度で \alpha_1は人にもよりますが確実に 10^3スケールであることを考えると右辺は大雑把にユニボだけなら150~300、ポジションボーナスありなら約その半分といった値になり、思い出面だけを考えた場合には急上昇の方がやや優勢といった印象です。多極の場合も、先ほどと似たように Fが一極よりも大きくなること、 \alpha_1のスケーリングは一極と変わらないことからこちらも一極以上に急上昇が優勢になります。

また、⑪の右辺は少しわかりづらくなっていますが (1+\beta_i)はアビリティだけで3前後、パッシブ等が乗るほど更に高くなっていくといった形で \left(\dfrac {\Delta}{M_1+\Delta} \right)は0.015程度、 \left( \dfrac {\sum_{i=1}^{3}P_iE_i}{\sum_{j=1}^{3}\rho^{}\prime_jE_j} \right)も大体1よりは少し大きいことからこちらも絆2本分前後のパワーはありそうです。

 ステータスやアビリティは思い出以外にも乗るため完全に急上昇が良いとは言えませんが、思い出がメイン火力で若干の妥協程度なら妥協無しの思い出1や2よりは急上昇の方が強いケースは多いと言えそうですね。

 

 

終わりに

 ここまで読んで下さった方がいらっしゃいましたらありがとうございます。

大体が初心者の頃にやったこととはいえノートに適当に書いただけだったのでそこそこちゃんと形に残しておけると少し安心感があります。

次回はこの記事がちょっと長くなったのであまり詳しく書かなかった多極編成について少し書く予定です。

 

疑問点や計算ミス等ありましたら@osashimimasまでどうぞ。