ばさしの走り書き

シャニマスのこととか書きます

【シャニマス】多極編成の話をするはずだった記事【構築論みたいな話】

こんにちは、ばさしです。
今回は【花風Smiley】櫻木真乃を中心に思い出アピールをメインに多極編成の話なんかをしていこうと思います。っていました。
まぁ、結論は大体予想通りになると思うのでお気軽にどうぞ。

思い出アピールの特徴を知る

 アピールの火力はステータス、バフ、アピール倍率、アピール判定およびexcellent判定によって決定されます。編成を考えるにあたっては前二項目の自由度が高く、それ以外は基本的に固定であるのでまずは後ろの項目の中で各々の場合によって違いの出るアピール倍率から編成の方針を考えます。
 多くのアピールは属性を一つしか持っていませんからそのアピールの火力を上げるにはその属性の火力を高めるようにユニット全体のステータスを上げパッシブを選べばいいのは明らかですが、最低でも全色2倍のアピールである思い出アピール、特に追撃が多色であるものなどは少し考えにくく思うかもしれません。そこで、まずは思い出アピール及びその追撃からわかることを少し整理していきましょう。
 思い出アピールは必然的に3色全体アピールとなり、それぞれの方向についてexcellent判定によって増加するアピール値が異なるため計算が一見面倒にも思われます。しかし、全体の合計値を考えるとそれぞれの属性が2+1+1倍と揃うことから総合的な火力を考えるにあたってexcellent補正を取り除いたものを目安とすることができると考えられます。まずは方針を与えたいのでバフ等を除いたものから指標を考えてみましょう。(アビリティも3色均等にかかるのでアビリティ分まではこれに比例すると言えます。)
 \alpha_iを属性 i のアピール基礎値、 M_iを倍率として
 \alpha_{Vo} M_{Vo} + \alpha_{Da} M_{Da} + \alpha_{Vi} M_{Vi}
 M_iの大きい順にi = 1,2,3としてM_1で割ったものをFとすると、\\r_i ≡ M_i/M_1として

 \begin{align}F &= \alpha_1+\alpha_2r_2+\alpha_3r_3 \\ &= Sr_3+\alpha_1(1-r_3)+\alpha_2(r_2-r_3) \end{align}  ・・・☆
(ここで、 S = \alpha_1 + \alpha_2 + \alpha_3)

と書けます。(共通した3色同倍率部分)+(より高い倍率の差分)ということですね。(それはそう)
S , \alpha_1 , \alpha_2の3変数のため少しシンプルでなく見えますが、実際は追撃の倍率は二つ以上の属性で同じであることが多いのでもっと簡単な場合が多いです。
 花風Smileyの場合で見てみましょう。
思い出係数をとりあえず1.05前後とすると、 r_2 = r_3 ≒ 0.6となるので、
 F = 0.6S + 0.4\alpha_{Da}
という関係が得られます。属性によってポジションボーナスが変わらないCeの育成であればDaを3下げる場合VoViを合計5程度上げないと火力減になるので(バフ類未考慮、それらに関しては後述)Daの比重をかなり高くした育成が推奨されることがわかりますね。
その他の例としては、エクストリーム果穂( F = S ) 、日刊果穂 (F = 0.47S + 0.53\alpha_{Vo})、アイめぐる (F =0.41S + 0.59(\alpha_{Da}+\alpha_{Vi}))、ギンコ円香 (F = 0.30S+0.70\alpha_{Vo})といった具合ですね。バフ+追撃型の場合も同様にできますが、バフ類の量から追撃の倍率を補正する必要があるのでここでは一応書かないでおきます。

担当ステータスの検討①

 次にそれぞれのポジションのステータスの方向性を検討してみます。
Ce及びLeについてはVoDaViいずれについてもボーナスが変わらないので基本的に思い出アピールのうち最も倍率の高いもの(以下最高倍率属性)に合わせればよいのは問題ないと思います。しかし、最高倍率アピールと異なる属性の担当ポジションにおいてはそうとは限りません。ポジションボーナスは2~2.6倍つくのに対して最高倍率属性については1.2倍かユニットボーナスがなければ1倍しかつかず、これは☆式に照らせば合計値 Sは担当属性についてはステータス1あたり1~1.3上昇するのに対して最高倍率属性ではステータス1あたり0.6ないし0.5しか上昇しないためであり、 \alpha_1の項の増分と合わせて検討する必要があります。
具体的に計算してみましょう。今、属性3担当のステータスを検討するとすると、検討するアイドルのステータスを s_i、各ステータスの編成時の補正を \gamma_iとして
 \Delta F_3 = \Delta S r_3 = \dfrac{\gamma_3}{2} r_3 \Delta s_3
 \Delta F_1 = \Delta S r_3 + \Delta \alpha_1 (1-r_3) = \dfrac{\gamma_1}{2}\Delta s_1
から担当属性を伸ばす方が良くなる条件として
 r_3 > \dfrac{\gamma_1}{\gamma_3}
が導けます。ユニボあり適正オルラン◎であれば  \dfrac{\gamma_1}{\gamma_3}≒0.46ですね。
先ほどの例であれば花風エクストリーム日刊あたりがこの条件を満たしていますね。
それはおかしいんじゃないかと感じた方もいらっしゃるかと思いますがよければ一旦そのままお進みください。この後で多分解決します。

パッシブについて

 次に、パッシブについて考えます。パッシブについてはかなり属性や編成によるところが大きいのでここからは花風Ceイルミネを中心的な例として考えていきます。
 まず、ここまでの検討から以下のような三極のイルミネを考えてみます。
 \begin{matrix}
Le & Vo & Ce & Da & Vi \\
500 & 3500 & 1000 & 500 & 300 \\
1500 & 600 & 3000 & 4000 & 600 \\
500 & 300 & 1000 & 500 & 3500
\end{matrix} \\
アピール基礎値はそれぞれ\alpha_{Vo}=4400,\alpha_{Da}=9350,\alpha_{Vi}=4400です。
Daを属性1として前回記事の \rho_iを考えると、\rho_{Vo}≒0.29,\rho_{Da}=1,\rho_{Vi}≒0.29となります。
この各属性のDaに対する重みを用いて多色パッシブをDaパッシブに換算して検討してみます。
サポートから獲得できる強力な多色パッシブの例として狼煙果穂の金パッシブで考えてみると、
 VoVi方向 : 50 \times 0.29 \times 2 +50 \times 1 \times 1 + 50 \times 0.29 \times 1 =93.5 \\
Da方向   : 50 \times 0.29 \times \dfrac{1}{2} +50 \times 1 \times 1 + 50 \times 0.29 \times \dfrac{1}{2} = 64.5
といった具合になります。いずれの方向に対しても100を下回っていることからこのようなステータス設定下では思い出ターンに発動するパッシブとしては完全にDa100%>All50%ということが分かりますね。したがって、(それを積んでそれぞれのステータスが実現できるかはさておき)サポートから得られる思い出ターンのパッシブの優先度としてはDa150%>Da100%>All50%>その他、といった具合になります。Daを特化として伸ばすアイドルがLe,Ce,Daの3人になることも踏まえると現時点ではLeCeDaはDaパッシブ、VoVi担当はAllを中心とした取得となり思い出ターンに鳴くパッシブもDaが厚くVoViにAllの分が乗るという具合にするのが最も良いと考えられるでしょう。
このようにして各パッシブの評価をしていき、大雑把に各アイドルどのサポートを編成しどのパッシブを優先するかを考え、各色どの程度のパッシブが乗るかを把握しておきます。優先度、とはいってもパッシブが埋まらなければ元も子もないのでその辺りにもしっかり気を配りましょう。

担当ステータスの検討②

 さて、ある程度パッシブの方向性も決まったところでもう一度ステータスの検討をしてみます。ステータスの検討はすでに1回行っていますが、それはパッシブスキルやバフの考慮がなされていないものなので先ほどある程度決めたパッシブを用いて担当属性と最高倍率属性の重みが変わってくることを考慮して修正する必要があるというわけですね。
 やることは簡単で、 \Delta s_i をパッシブの比率を考慮した\Delta s_i\primeで書き直して計算しなおすだけです。それぞれのアビリティ・パッシブ等の合計値を \beta_iとすれば \Delta s_i\prime =\dfrac{1+\beta_i}{1+\beta_1} \Delta s_iで、担当属性を伸ばす方が良い条件として
 r_3>\dfrac{\gamma_1}{\gamma_3}\dfrac{1+\beta_1}{1+\beta_3}
となりますね。先ほどの真乃編成から続けて考えてみましょう。
 Allが使える日刊夏は来ぬでざっくりと編成を考えてパッシブを計算してみたところ期待値はVo180Da470Vi120といったところだったのでこれを用いていきます(Allバフ注目度背水すべて満たしている前提にするのはどうなんだという感じもしますが考え方を示せればいいのでとりあえず)。4T目絆9で夏は来ぬ無凸を切っているとすると、 \beta_{Vo}=4.3, \beta_{Da}=7.2,\beta_{Vi}=3.7から、VoViそれぞれについて
 \dfrac{\gamma_{Da}}{\gamma_{Vo}}\dfrac{1+\beta_{Da}}{1+\beta_{Vo}}≒0.714>r_{Vo}\\
\dfrac{\gamma_{Da}}{\gamma_{Vi}}\dfrac{1+\beta_{Da}}{1+\beta_{Vi}}≒0.805>r_{Vi}
となり、三極型において効果の高いとされるパッシブを選んだ場合でも単色パッシブが強力であったためVoVi担当はDaを伸ばす方が良くなるといった結果となりました。
 また、逆に担当属性を伸ばすべきとなるようなパッシブやバフの条件を考えることも当然でき、それは花風真乃であれば 1+\beta_i>0.77(1+\beta_{Da})と簡単に求まります。
 このようにしてそれぞれの担当のステータスをどのように伸ばすかを検討しなおし、それによって変化するサポートやパッシブの価値の見直しをさらに行っていくことで編成の最適化をしていくことができると思います。まぁ結局大体は倍率が高い方に寄せることになると思います、ここで三極から一極側に寄せる判断になる場合その属性のパッシブとステの重みは正のフィードバックなので

PR上限とポジション適正

 さて、とりあえずここまでの議論で一極寄せの編成(ないし最初の段階で一極編成)になったとしましょう。次に問題になるのは非特化担当のポジション適正を取るかどうかということになります。思い出アピール本体は全色アピールですから一応適正を取得することでステータスが盛れるなら盛らないよりは盛った方がいいのは当然です。しかしながら現在主流であるG.R.A.D.編ではPR活動によって取得が可能となる上限アビリティも存在しており、それならばどちらを取るべきかというのはやはり考えておくべきでしょう。
 PRによって伸びる特化ステータスを \Delta s_1、適正系アビリティの取得によって増加するポジションボーナスを \Delta \gamma_iとすればアピール判定を除いたそれぞれの火力変動 \Delta
 \Delta_1=\Delta s_1\gamma_1M_1(1+\beta_1)E_1\\
\Delta_i=s_i \Delta \gamma_iM_i(1+\beta_i)E_i
ここからPRの方が強くなる場合が
\dfrac{\Delta S_1\gamma_1}{s_i \Delta \gamma_i}>r_i \dfrac{1+\beta_i}{1+\beta_1}\dfrac{E_i}{E1}
と書けますね。そりゃそうでしょな式ですが。例によって花風真乃編成で考えてみましょう。
一応全属性の追撃がついていることですし担当ステも600くらいまで伸ばし、ユニボありで適正系を取らなければ上限++を取ることができるようになるとすると、
\dfrac{75\times 1.2}{600 \times 0.4}>0.6 \dfrac{1+\beta_i}{1+\beta_1}\dfrac{E_i}{E1} から\\
\dfrac{5}{8}>\dfrac{1+\beta_i}{1+\beta_1}\dfrac{E_i}{E1}
ケースにもよりますが計算してみるとパッシブがDa特化背水の時などは属性i方向であっても上限の方が火力が出るというような結果ですね。
 取得できるようになる上限が+と++どちらなのかやパッシブの偏り方、気にするアピール方向等で変化しうるので特に追撃が多色な場合などは確認しておくのが良いでしょう。

三極とDa極で比較してみる

 先ほどの三極にバフが150-450-150で乗っている時を考えてみます。アビリティ及び本体も合わせるとこれは450-750-450となります。ここで、先ほどのAllパッシブの評価と同様にこれを表すと、VoVi方向:1141.5%Da方向880.5%となります。一方これをDa極で表現しようとするとDaがs三極に対して1.1倍程度にはなることからVoVi方向1037.7%Da方向800.5%となります。したがってVoVi方向762.7%がDaのみで釣り合う点となります。Da極でもアピールのVoVi成分はアピール基礎値およびアピール倍率を加味しても二つ合わせて4割以上はあり、それにアビリティもつくことを考えるとごく平均的な背水時のパッシブで十分釣り合う程度になります。Da方向に関しては言わずもがなというところなのでやはり思い出に関してはDa極優位ということになりそうです。
 三極にする場合に考えられる利点に対しての考えを述べます。

道中火力

 フェスマ前提なら思い出の火力で不一致100万程度は出るので、1方向に対してはグロウリーが実質100万+αの火力を持っているといえるので結構怪しい。グロウリーを打てない方に対しての火力が足りなくなるようなことがあれば非Da方向への打点が出ることは利点になりそうですが、プリティスイートの存在も考えるとそれは明確な利点になりうるかは微妙だと思います。今期のルールのようなフェスマが困難で先落としPLを狙うような場合であれば優位な点にはなると考えています。

背水が必須でない

 うまく被弾しきれなくてもパッシブが鳴いたりするのはチャンスを増やすという意味で有効度は高いと思います。しかし、パッシブを鳴かせるための行動をとる必要があるのならばきまぐれのめぐみ等の自傷札を使用して背水を安定させるのと大差ないようにも感じます。夜夜中ワンダーラスト等を打ちたい時が特にそうですがパーフェクトを打ちやすいのは評価してもいいと思っています。

反省会

 数数娘娘が悪いと思います……。背水のパッシブがある程度安定してバカ高くなるのでDaが強い場合は本当にこれでいいです。もしVoやViなら100とAllを中心にした三極気味の方が最適解になり得たと思います。Daじゃなかったらかなり厳しかったと思うので仕方のないところはあると思いますが……。
 記事の内容に関しては現状Daが強いのはわかり切っていたので結局Daに移っていくのは実はわかっていました。一応じゃあどういう時に多極が最適解になるかというのは一応わかると思うのでセーフと思いたい。記事タイトルは詐欺にならないようにあとから変えました。

終わりに

 なんかうまくまとまらなかったけど飽きたのでこんな感じで締めちゃおうと思います。
 まぁ前回と合わせて構築組む時の備忘録2部作ということで
ここの記事全然走り書きじゃなくない??


それではまた!